ウィメン&キャンサー(WCAN)は婦人科がん患者団体です。卵巣がん、卵管がん、子宮体がん、子宮頸がん、外陰がんなど、あらゆる婦人科がんに関する支援を行います。
がんになるとそれまでの日常が一変し、心理的・社会的にさまざまな困難に患者は向き合います。婦人科がん患者・体験者にとって最大の困難は、治療によって女性生殖器を切除せざるを得なかったことです。がん治療のために「女らしさ」の象徴でもある卵巣や子宮を失うことは、年齢を問わず女性の心身に深いダメージを与えます。
その一方で、わが国における産婦人科医学、女性医療についての国民リテラシーは低く、多くの女性が満足な知識がないまま、ある日、婦人科がんと診断されています。
不正性器出血やおりものの異常、性交渉後の出血、腹部の違和感・痛み・張り、下腹部のしこりなど特有症状があっても受診に結びつかない。有効な予防・検診方法が分からない。治療がはじまっても基礎知識がないので医師の説明をうまく理解できない、なにを質問したらいいのか分からない。医療情報の見極めができないので適切な医療にアクセスできない。社会が婦人科がん患者に無理解で苦慮する。患者目線の分かりやすい治療情報がない。婦人科がん患者が安心して悩みを語り合うことができる場が少ない等。さまざまな困難に多くの婦人科がん患者たちが直面しています。
私たちの前身であるOvarian Cancerワークショップは、2017年11月、SNSやブログを通じて知り合った3人の卵巣がん患者によって結成されました。合言葉は「年明けに遺伝子変異を標的にした画期的な卵巣がんの新薬が承認になるらしい。でも私たちにはなにも情報がない。私たちがいちばん知りたいことを知り、話し合い、交流できる場をつくろう」でした。
患者が企画・運営し、趣旨に賛同した医師がボランティアで講師を務めました。その存在は口コミやSNS、インターネットを介して全国の患者の間にひろがり、回を重ねるごとに参加者が増えていきました。2020年12月、ZOOMで開催した第10回には遠く海を隔てたイギリス、アメリカ、オーストラリアで治療する日本人女性がオンラインで参加しました。
4年間の活動を通じて培ったノウハウやネットワークをもとに、2021年12月、婦人科がん全般を対象とする患者団体、「一般社団法人ウィメン&キャンサー(WCAN)」を私たちは旗揚げしました。私たちは4つの目標を掲げます。①女性の健康と婦人科がんについての意識を向上し、早期診断を促進する②科学的根拠のある情報を発信し、女性の質の高いケアへのアクセスを促進する③女性と患者の権利を支援し、擁護する④科学研究を促進し、刺激する。
私たちは医療の一翼を担う責任ある患者団体として、わが国の女性の健康を守り、よりよき医療の実現に力を尽くす所存です。皆さまのあたたかなご支援をお願い申し上げます。
私たちのミッションとビジョン
あらゆる女性が生涯を通じた健康を獲得し、婦人科がんと闘うための共通のプロジェクトです。患者、研究者、医療関係者、行政、企業、市民がそれぞれのスキルを持ち寄って協力すること、結集することです。
私たちのバリュー
女性の健康と婦人科がんについての意識を向上し、早期診断を促進する。
科学的根拠のある情報を発信し、女性の質の高いケアへのアクセスを促進する。
女性と患者の権利を支援し、擁護する。
科学研究を促進し、刺激する。
組織概要
名称:一般社団法人ウィメン&キャンサー(英語表記:Women and Cancer 略称:WCAN)
代表理事:瀬下美和(卵巣がん・子宮体がん患者/ジャーナリスト)
所在地:神奈川県相模原市中央区上矢部2-8-12
メール:info.wcan@gmail.com
HP: https://wcan.hatenablog.com
設立:2021年12月14日(法人登記)
対象:婦人科がん患者およびその家族、一般市民
アドバイザー
小西郁生(医師/独立行政法人国立病院機構京都医療センター名誉院長、元日本産科婦人科学会理事長)
主な活動内容
女性の生涯を通じた健康と婦人科がんについての正しい知識の普及と啓発
女性の生涯を通じた健康と婦人科がんついての情報収集と提供
女性の生涯を通じた健康と婦人科がんについての調査研究
婦人科がん患者及びその家族に対する支援 等
金融機関口座
銀行名:ゆうちょ銀行
記号:10910
番号:13638671
加入者名:一般社団法人ウィメン&キャンサー